«恋愛No.60 君の背中»

「君の背中」

どんな言葉で表しても
どんな言葉を口にしても

君に届かなければ意味がない

どんなに叫んで
どんなに泣いても

君は遠ざかっていった

伝わらなかった僕の想いが
僕のこころに渦巻いて
叫び出したいほどの想いがあると

君の背中を見ながら確かに感じた

このもどかしいほどの想いを
どうすれば君に伝えられる？

この痛みや悲しみは
どうすれば君に伝えられる？

君に届かない言葉
君に伝わらない想い
呆然と佇む僕の視界が歪む
君の姿が霞んで消えそうになる

悲しいとか切ないとかじゃなくて
ただ淋しく思う
この思いがどうか伝わればいいと
ただ寂しく祈る

（記）2005/10/10
（訂）2005/11/08

«恋愛No.59 君にも誰にも»

「君にも誰にも」

どうしても言えない事があるんだ

そんな恨めしそうな顔しないでよ
どんなに乞われても言えないよ

本当に君のこと好きだけど
どうしたって言えない事もあるでしょう？

そんな悲しそうな顔しないでよ
どんなに問われても言えないよ

言えない事があるから君を好きじゃないなんて
そんな悲しい事言わないでよ

いつか言える日がくるかもしれないけど
それは今じゃないから
泣かないで待っててよ？

でも楽しくも面白くもない話なんだよ
それでもいいなら
いつか聞いてほしい
僕のこの気持ちが落ち着いたら

今はまだ無理でも
きっと“言える事”になる日がくるはずだから

（記）2005/10/20

«恋愛No.58 さよならと言わせて»

「さよならと言わせて」

突然あなたからの電話が鳴って
急なことで服も選ぶ暇がなくて

それでもできる限りおしゃれして
慌てていつもの待ち合わせ場所へ

髪が乱れるのを気にしながら
あなたに会える喜びを感じながら
ただあなたの元へ走って

そして今はあなたの背を見送ってる

何も言えずにいる私を置いて
どうしてあなたは背を向けるの？

お願い少し待って
冗談だよね？
意地悪しないで

いろんな言葉が頭に浮かぶのに
どれも本当に言いたいことじゃなくて
いろんな言葉が消えていって
こんな最後でいいの？って言葉だけが頭に留まって

ただ“さよなら”と言いたかった
何も言えない事が辛いなんて知らなかった
いつでも何でも言えた筈なのに
最後に一言も言えないなんて

震えながら携帯電話に手をやって
かけ慣れたあなたの番号
あなたに繋がるように祈りながら
コール音をじっと聞く

いつもの４コール目であなたの声
少し冷たいと感じるのは気のせい？
でも言わせてね？
今度はちゃんと言うから

“さよなら”

電話を切って“またね”と言えない事に泣けてきた
さっきまで涙も出なかったのに
こんな事で涙があふれ出す

家に帰ったらまたきっと泣いてしまうのに
あなたの気配がたくさんする部屋だから
でもあなたを想って泣く事も
いつかなくなるのかなって思ってまた泣いて

降り積もる悲しみに涙が止まらなくなった
泣きながら家に帰って
ドアを閉めて一歩踏み出す勇気がなくて
玄関で佇んで涙を拭う

とめどなく流れる涙を拭いながら
自分に言い聞かせる

“さよなら”が言えただけよかったじゃない
言えずにいるよりきっといい筈だよ

深呼吸をして部屋に足を踏み入れて
やっぱりあなたを想ってまた涙があふれて
泣き疲れて泥のように眠る

夢でくらいは笑えるといいな
くだらない夢がいい
冗談みたいな楽しい夢がいい

あなたと楽しかった夢は見たくない
起きた時また泣いてしまうから

泣いて　泣いて　泣いて
でもお腹も空けば眠たくもなる
そんな自分に笑えてきて
少し落ち着いた

明日は大掃除でもしようかな
明日が無理でも明後日に
明後日が無理でも明々後日に

大掃除をして
あなたへの想いに封をして

泣くのは飽きたもの
次は笑うしかないでしょ？

（記）2005/10/20

«恋愛No.57 流れ星をみつけ»

「流れ星をみつけ」

どうかこの願いが叶いますように

星に願いをかけて
星に思いをはせて

どうかこの想いが届きますように

今日も夜空を見上げ
流れ星をさがして
一心にただ願う

どうかこの祈りにも似た想いが
叶う日が来ますように

いつまでも祈りを捧げて
いつまでも願いを込めて
首の痛みも感じないほど
一心にただ空を見上げる

迷信だと言われても
信じずにはいられないほど想いがあふれ
ただ一心に願う

どうか　どうか・・・

（記）2005/10/16

«恋愛No.56 ナキワライ»

「ナキワライ」

どうして
そんな言葉ばかり・・・
私はあなたにとって邪魔ですか？

あなたが声をかけてくれることは
嬉しいの
たとえどんな言葉でも

でもね 私も泣くんだよ？
哀しいと感じてるんだよ？

私の嘆きはあなたに聴こえないんだね

笑顔のしたの泣き顔に
どうか気づいて
でも気づかないでと願う

私が思うのはいつだって
あなたのことばかり

私は私より あなたが大切みたいだよ
たとえあなたが私を好きじゃなくても

（記）2005/10/07

«恋愛No.55 笑顔の君をみていたい»

「笑顔の君をみていたい」

どうすれば君は笑ってくれる？
少しでも君が笑ってくれるように
願いながら話しかける

でもボクじゃダメなのかな？
少しでも君が笑ってくれるように
祈りながら話し続ける

君が笑ってくれればボクは頑張れるから
もっと君を守れるように強くなるから
どうかボクを見てください
そして笑っていてください

きっとその笑顔を守ってみせるから・・・

（記）2005/09/10

«恋愛No.54 流す涙 流れる思い»

「流す涙　流れる思い」

町を見下ろす高台で
この町のどこかに
あなたがいると思って切なくなった

あなたがいる町は見下ろせる
でもきっとあなたが私の前に
現れることはないから

どうして今あなたが隣にいないのか
今あなたが誰の隣で笑っているのか

町を見下ろす高台で
ひとり切なくなった
どんなに目を凝らしても
私の瞳にあなたが写ることはないから

ひとり膝をかかえて
ひとり涙する

きっともうあなたを思って泣くことはないから
今だけはあなたを一心に思う

頬を濡らしながら
私の思いも流れ出す
止めることなく流しきったら

少しは笑えるはずだから

（記）2005/10/02